指導セミナーVol.54 開催レポート
4月17(土)、18日(日)、オンラインにて、ピティナ・ピアノ指導セミナーVol.54が開催されました。全国から熱心なピアノ指導者が参加し、学びと交流を深めました。当日の様子をレポートいたします。
- バラード1番の解説が演奏と共に、色々な作曲家の曲も交えて素晴らしかったと思います。序奏での和音というよりも響き残してペダルを踏む、指使いの理由にも気持ちの表現があること、また、下行の引力に飲み込まれないよう上行があるからアッチェレランドであること、練習の仕方は、ゆっくり練習と80%、120%の速さで弾く練習が大事など、非常に具体的で心に思い描く表現がどのように音になっているかと勉強になりました。(土持惠理美)
- 樋口先生のレッスンでは、バッハのアレゴリーのこと、ラメントバスや曲の背景を教えていただき熱を持って伝えることの大切さが伝わり感動しました。(牧子はるか)
- 金子勝子先生のレッスンはディアベリのソナチネの30分だけで、冒頭の1小節だけでも、右手、左手、それぞれ、音の1音1音に、何と密度の濃いハイレベルなレッスンか、音の方向性とか、奏法とか、練習法とか、それを常に模範演奏されながら指導されてらっしゃり、深すぎて感動して泣きそうでした。レジェンドみたいな先生で、これがトッププロの指導者のレッスンかと感嘆するばかりでした。(林崎裕子)
- 佐々木邦雄先生・恵子先生のレッスンは、ポイントがわかりやすく、生徒さんへとても楽しい言葉で、短時間にたくさんのことが伝えられていました。生徒さんの反応もよく伝わってきました。(小形裕美)
- 今野先生のセミナーでは、いつものレッスンで困っていることや迷っていることへの解決のヒントをたくさん伺うことができました。子どもにバロックを指導することは難しいと思っていましたが、今野先生のお話を聞き、子どもの素直な感性を生かし育てて、もっと柔軟に楽しく指導できたらと思いました。(古川恵美)
- 本も読ませていただきましたが、先生の熱意のあるご指導の中に、どの子も伸ばしてみせる、という信念は、本当に私も同感で参考にしたいお話がたくさんありました。まだまだお話を聞きたかったです。(中島千穂)
生徒に伝わる演奏の基礎理論
- 西尾先生のアナリーゼのお話は、とても興味深くお聞きしました。和声進行によって音楽の運び方、音色が必然的に決まることを再認識しました。 アラベスクの分析は、本当に素晴らしかったです。生徒にも、わかりやすくレッスンの中で取り入れていきたいと思いました。(服部智香子)
コンペに取り組むために役立つ日頃のトレーニングとは?
- 根津先生がご紹介された、サイコロを使って音階を弾かせる、薬瓶の中にビー玉スーパーボールをいれてテクニックを学ばせるなど、遊びの中でテクニックを定着させるという視点は、日々のレッスンのとても良いヒントとなりました。(浮田紀子)
コンペの課題曲が四期からそれぞれ選ばれるワケ
- 石井先生の4期の弾き分けは、時代背景と音楽の特徴、その時代の楽器からのタッチをお伝えいただき、大変わかりやすかったです。そして石井先生のお弾きになられた硬い音と抜けた音、ひじの脱力が出来た音など、音色の違いがはっきりとわかりました。(柴原紀子)
- 素晴らしい演奏とともに、コンクールではレパートリーを広げ、作曲家の他の作品や、国、民族、作曲家の人生や歴史を知る機会にすることで最終的には心を尽くすことと説かれました。指導や審査は、否定で入らない、何故そうなってるのか、何故そう弾くのか、エディションについても同様、寛大な心を持つという、一番根本となることを教えていただいたと思います。ナポリの和音で開始するショパンのバラードが、ベートーヴェンの楽曲に発展し、表現記号の意味や言語、ヨーロッパとロシアの舟唄の拍子、ショパンの小さく書かれた音符、そしてここでも倍音の話が出て、2日間のセミナーの中に共通するキーワードがいくつかあると感じました。(小形裕美)
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4月17日には、指導者ライセンス全級合格者の表彰式が、オンラインツールZoomにて開催されました。金子勝子先生からは「全級合格おめでとうございます。表彰状をお渡しできないのが本当に残念です。これからも学び続けることをやめず、ますます頑張ってください。」とのお言葉をいただき、また新たな目標に向かって進む記念の日となりました。
指導者ライセンスの合格者インタビューを掲載しています。
受検のご参考になさってください。
ピティナ・ピアノ指導者ライセンス
「学び続ける指導者」を応援する、指導者ライセンス。今までの試験に加えて、それぞれの先生の現場の指導により役立てることのできる、新しい試験制度が2021年度より登場!
これまで指導実技では、初めて会うモデル生徒への模擬レッスンを行っていただいてきましたが、ご自身の生徒さんへのレッスン動画を撮影し、提出するかたちでの「動画提出型」指導実技を実施します。ご自身の普段のレッスンを振り返る機会としてもご活用いただけるようになりました。
実際の指導にあたっての具体的なレッスン計画(活用する教則本やコンクールの検討、スケジュール等)とそれを実現するために保護者や生徒本人へ、どのようにはたらきかけるかについて、検討し執筆していただけることになりました。本部事務局から提示するモデルケースに対する計画でも、ご自身の生徒さんを取り上げての計画でも構いません。
感染症対策をとったうえで、実地での試験も開催しながら、オンラインで自宅からご参加いただける地区もご用意。状況に合わせて参加しやすい地区をお選びください。
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