ピティナ・指導者ライセンス
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Vol.43 吉田詩子先生「講師として、プロの演奏を」(2021年度全級合格)

合格体験記
vol.43
吉田詩子先生

東京都豊島区/指導会員/2021年度全級合格

ライセンス受検のきっかけと、樋口先生との出会い

大学在学中に門下の先輩が現役で全級取得されていて、そのときに指導者ライセンスの存在を知りました。ただ、私自身は大学在学中に受検をすることはなく、卒業後に取り組みました。
受検のきっかけは、2014年の5月にジョイントリサイタルを開催したとき。リサイタルが終わってからもっと勉強したいと思い、コンクールやライセンスを受けてみようと思いました。
また、卒業後は指導も少ししていたものの、大手の音楽教室には所属していなかったので、研修などを受ける機会がなく、勉強する機会として指導者ライセンスを受検しました。そして、ライセンス受検をきっかけに樋口先生に師事するようになりました。

恩師 樋口紀美子先生と一緒に
ディスカッションの場が励みに

金子勝子先生のディスカッションの時間が印象に残っています。失敗も含めて経験を重ねていって今があるという、先生の等身大のお話を聞くことができ、励みになりました。先生ご自身の経験を聞く機会は中々ないので、講評をいただくだけでなく、ディスカッションする場があり、有意義な時間でした。
また、審査の先生方だけでなく、一緒に受検した先生方ともお話する機会もあり、お互いの試験の様子から学ぶことも多いのが指導者ライセンスの特徴だと感じました。

周りの先生方からの学び、経験からの学び

指導実技は課題曲が出たらとりあえず弾くようにし、知らない曲はYouTubeで調べたりもしました。また、レッスン時間が短いので、要約しながら指導のポイントを絞って臨むようにしました。ただ、モデルの生徒さんのレベルが本当に高いので、引き出しがなくなってしまうこともあります。そのときは自分のイメージやニュアンスを伝えたり、ひとつのフレーズにこだわって指導したりするようにしました。今後会うこともないであろう生徒さんへ遠慮するのではなく、厳しい目で見ることも時には大切であるとも感じます。
また、緊張していると忘れてしまうこともあるのですが、まず最初に自己紹介をして、お互いの緊張をほぐすためにも名前を呼び合いながらレッスンすることが大切だと思います。これは、周りの先生方を見ていて、コミュニケーションの重要さを感じたので実践した、という感じです。
筆記試験の対策講座などは受けておらず、独学で勉強しました。広い範囲で考える筆記試験だと感じたので、和音分析だけでなく作曲家の背景や地理的な問題など、幅広い知識をインターネットなどで徹底的に調べたりしながら対策をしました。想像を働かせながら勉強するのも楽しかったです。

レッスン風景
講師として、プロの演奏を

現在自宅での生徒さんも増えてきて、発表会は年に2回開催しています。全体の生徒さんのうち約半数が大人の生徒さんです。お子さんから大人の方まで、みなさん年々レベルが上がっているように感じます。
講師演奏では、自分が今勉強している曲を演奏するようにしています。子供向きの名曲を弾くこともあった方がいいかと思いますが、私自身もコンクールを受けたりしているので、そのときに取り組んでいる曲を勉強のつもりで演奏しています。
なかなかクラシックの作品を聴いたことのないという生徒さんもいるので、そういう子が私の演奏を聴いてショパンの作品に興味を持ってくれたり、次の目標にしてくれると嬉しいです。そういう生徒さんがひとりでもいてくれるといいなと思い、講師演奏では自分が勉強している曲を演奏するようにしています。
あとは、子どもたちも随分と難しい曲を弾くようになっているので、負けてられない!という気持ちも大きいですね。

発表会での集合写真
指導者としての今後の目標

小さな会でも、定期的にリサイタルをすること。樋口先生のお姿を近くで見ていて、弾き続けられる講師になりたいです。弾けないと生徒の気持ちもわからないし、ただレッスン室で弾くだけでなく、失敗したとしても、人前で弾くことを続けていきたいです。

大学の仲間と組んで演奏活動しているトリオMIYABI
これからライセンスを受検される方へ

受けるのと受けないのとでは、明らかに日頃のレッスンでの姿勢が変わりました。合否に関わらず、1回1回の試験が全て勉強になります。個人経営でお教室を持っているとなかなか横のつながりを持てないので、年の離れたベテランの先生、自分と近い年代の先生など、幅広い世代の先生方と知り合える貴重な機会でもあります。いつから始めても勉強はできるということを身をもって感じました。総合的に学ぶことのできる試験なので、迷われている方はぜひ受検されてみてください!

発表会の連弾リレーの様子

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