指導者ライセンス オンライン説明会 開催レポート
2021年7月16日(金)、土持恵理美先生をお招きして、指導者ライセンスの説明会をオンラインで開催いたしました。
指導者ライセンスの試験内容などの概要はもちろん、全級合格1期生でおられる土持先生による、指導実技、演奏実技、エッセイ、筆記試験それぞれのメリット、受検にあたっての具体的な準備の仕方やアドバイスまで、盛りだくさんの内容でした。なぜ指導者ライセンスが「学びを継続するために」効果的なのか?受検することによって何が得られるのか?孤独に陥りやすいピアノの先生方に向けて、熱心にお話しいただきました。 また、ライセンスの受検に関わらず、日々のレッスンでもすぐに活かすことのできるようなポイントなど、改めて指導者として大事なスキルを共有してくださいました。全員に平等に与えられている「時間」をどのように使っていくかを考えさせられる、有意義な時間となりました。
質疑応答の時間では、多くの先生方からご質問が上がりました。今回はその一部をご紹介いたします。
動画提出型での生徒さんについて、出来栄えの基準はありますか?
たどたどしい演奏でも、最後まで弾ければOK。先生のどのような指導で、生徒さんがどのように変わっていくかが重要です。また、曲選びも評価のポイントにもなるので、生徒さんに合った選曲をしてみてください。完璧な演奏を求めているわけではないので、その曲の方向性や、効果的な練習法を的確に伝えてあげることもポイント。
動画提出型の指導実技について、生徒さんのお名前など、個人情報はどのようにしたらよいですか?
呼びかけるシーンも多いかと思いますので、生徒さんのご家庭の判断にお任せします。審査の先生方、事務局スタッフ以外には公開されませんので、ご安心ください。
コンペの級区分などによる、生徒さんの年齢制限はありますか?
生徒さんの年齢制限は特に設けておりません。それぞれの背景によって、始める年齢や、進度にも差があるので、気にしなくて大丈夫です。
指導実技では、受検1週間前に5曲ほど、課題が発表されますが、指導の準備をするのが大変です。具体的な準備の方法がありましたら教えてください。
まず、4期のどこのスタイルに当てはまるのか、時代背景を見極めること。そして、先生自身も弾いてみること。聴くだけでは気が付かないことが多いので、どんな曲でも必ず弾いてみてください。可能であれば録音をして、客観的に聴いてみること。さらに、片手ずつじっくり弾くことができるとなお良い!特に初級の課題曲は、初見でも弾けるからこそ、基礎的なことに着目して、左右のバランス、拍感、リズムなど、細かく確認すること。
上級は、曲も難しくなりますが、これも弾いてみること。同じように、4期の特徴をどう捉えるか、作曲家によっての特徴は何か、とことん調べてみてください。
全ての級に共通することは、これまで先生自身が学んできたことを全部伝えようとしないこと。限られた時間の中で、生徒さんの年齢や能力に見合った言葉を使って、ポイントを絞って伝えることが大切です。
・すごく刺激になりました。土持先生の、「やらないよりやって後悔」という言葉が何より刺さりました。
・人に見てもらうことで自分を追い込んだり、身に着けられることがあるのでは、と思ってずっと気になっていたので、一歩踏み出せたらと思っています。
・自分が弾くことと、生徒さんに教えることは違っていたり、引き出しの少なさを感じることも多かったですが、「落ちる受かるは関係ない」、という一言に尽きるのかな、と痛感しました。
ピティナでは、学び続けるピアノ指導者の先生方を応援しています。
ピアノ指導者になってみたい、指導者としてさらにステップアップしたいという皆様の、「ピティナ・ピアノ指導者ライセンス」へのご参加をお待ちしております。