Vol.52 当日のレポート
4月21日(日)、浜離宮朝日ホール小ホールにて、ピティナ・ピアノ指導セミナーVol.52が開催されました。全国から熱心なピアノ指導者が参加し、学びと交流を深めました。当日の様子をレポートいたします。
本セミナーの特別講演として、まず最初にピティナ会長の出井伸之氏に『AI時代のピアノ教育』というテーマでお話していただきました。21世紀の技術の進歩と共に、音楽業界にも様々なテクノロジーが導入されるようになった今、『ピアノ指導者』にできること、求められることとはいったい何か?ソニーの黎明期を支え、世界を知る出井会長の講演の一部をご紹介します。
『ポストヒューマン』という概念が徐々に現実味を帯びてきている昨今、2045年には、AIは人間のコントロールできる範囲外にまで成長するのではないかと言われています。
様々な分野でAIは人間に取って代わるのではないかと言われる中、では音楽教育にもそれが当てはまるのかというと、「音楽においてはそれは当てはまらない」と出井会長。
脳科学者である茂木健一郎氏の考えを引用し、人間には『クオリア(予期せぬ感動)』という特有の感覚があり、どれだけAIが発達したとしても、このクオリアは人間唯一のものであり続ける。つまり、どれだけ時代が進もうとも音楽教育という分野はAIにとって代わられることはなく、だからこそ我々指導者は子ども達にできること、その役割を考え続けなければならない、と出井会長は語ります。
今年没後500年を迎える芸術家、レオナルド・ダ・ヴィンチは、美術だけでなく、他の様々な分野、そして音楽の才能にも長けていたそうです。人間の才能は一つだけではなく、誰しもが様々な才能を秘めている。そして、教育に携わる者は、子どもの様々な才能を引き出してあげなければならない、と熱く語る出井会長。脳の発達においてピアノが有用であるということは方々で言われていいることではありますが、もちろんただピアノを教えるだけでは、子どもが持つ様々な才能を引き出してあげることはできません。そのためには、指導者も様々な分野の知識や見識を深めておく必要があります。
最後に述べられた、「人生は4楽章構成」という、ご自身の人生を壮大な交響曲に例えた音楽への愛を感じる出井会長のお言葉が印象に残った方も多いのではないでしょうか。ピアノ指導者が子どもたちとともに、未来へ視点を動かす必要性を感じながら、ひとつひとつの言葉に勇気づけられる特別講演となりました。 (レポート:嶌村直嗣)
- 講演順
第1講座のトップバッターは、作曲家、轟千尋先生。
「あなたはその音楽のどんなことに衝撃を感じますか?」これはフランス、コンセルヴァトワール(パリ国立高等音楽院)でのアナリーゼの授業で毎回尋ねられる質問だそうです。
楽譜を見て、何に気づき、どう衝撃を受けて、そして感動し喜びを見出す、という音楽家にとって大切なプロセスを経るためには、シンプルに知識があればあるほどそれが可能になる、と轟先生は仰います。20分という限られた時間の中で、すぐにレッスンに活かすことができる『知識』を、作曲家の視点から3つのコンテンツ(休符・フェルマータ・転回形)に絞り、明確にお話していただきました。
作曲家がどういう意図をもって休符やフェルマータを使うか、作曲家である轟先生の解説はとても説得力があり、まさに即レッスンに活かすことのできる知識の宝庫でした。
「楽譜をみて一つでも多く作曲家の意図に気づくことができる、それは音楽家にとって、とても幸せなことではないでしょうか」という言葉の通り、楽譜から音楽を読み解くことの大切さを改めて教えていただいたと感じています。
作曲家の先人達から脈々と受け継がれてきた技法を轟先生が受け継ぎ、その想いを詰め込んだ曲集『星降る町の小さな風景』(全音楽譜出版社)ぜひお手に取ってみてください!(レポート:嶌村直嗣)
続いては、ドイツで約30年間過ごされた樋口紀美子先生に、ドイツと日本の指導法の違いについて、ご自身のキャリアに則ってお話していただきました。ただただピアノが好き、というシンプルな思いで幼少期からピアノを続けてこられた樋口先生。
その人生は波乱万丈で、なんとベルリンの壁が崩壊したまさにその日に、そのベルリンでリサイタルをされたそうです。
そのリサイタルの批評が、ドイツや欧州、そして日本と様々な活動をするきっかけとなったというのもまた印象的なお話で、まさに「好きこそ物の上手なれ」といった樋口先生の人生と音楽家としてのキャリアのお話に、会場はとても温かい雰囲気に包まれました。
「音楽というものは決して上手下手ではなく、人々を幸せにするものである」という最後に述べられた樋口先生らしいお言葉に、共感された先生も多いのではないでしょうか。(レポート:嶌村直嗣)
ピティナ指導者検定(現:指導者ライセンス)全級合格第1期生でいらっしゃる土持先生。生徒に「楽しい」と感じてもらうことが一番大事、と仰る先生に、普段のレッスンの中での工夫の一端をご紹介いただきました。生徒の創造性をかきたてる言葉を常に考えているとのこと。クレッシェンドの意味一つとっても、「風船をふくらますように」「急な坂道を一生懸命のぼっているように」など、年齢や性格などその生徒によって言葉を使い分けているそうです。記号や音名を覚えるための呪文、身体を使った強弱記号など、次々と飛び出す先生独自のアイデアはどれも刺激的で、子どもだけでなく大人でもわくわくするものばかりでした。土持先生の持つボキャブラリーや声色、表現の引き出しの多さから学ぶことは多く、これらを取り入れれば生徒のやる気スイッチを刺激すること間違いなしです。(レポート:篠田美優)
ヤマハシステム講師として27年間活躍されている羽石先生。多くの子どもたちと出会い指導を重ねてきた先生に、どのようなしかけをすると子ども自身が能動的に音楽表現できるようになるのか、お話しいただきました。まずはレッスンの中に様々なinputのしかけをすると言います。例えばヤマハの特徴でもあるグループレッスン。耳の力やアレンジ力といった総合的な音楽だけでなく、アンサンブルなどを通して子どもたちの心も大きく成長します。これが豊かな演奏表現力や創作力に発展してoutputされるのです。その集大成とも言えるヤマハのジュニアオリジナルコンサート(JOC)に向けての創作指導は子どもの素の姿と対峙する時間であり、表現したいことを受け止めることでさらなるinputにつながります。最後に、実際に過去のコンサートで演奏された作品をご紹介いただき、その卓越した想像力と表現にうっとりと聴き惚れました。(レポート:篠田美優)
2020年には小学校で、2021年には中学校で学習にタブレットが取り入れられ、IT端末を使った生活が益々進んでいきます。あらゆる角度から音楽を楽しむため、どのように指導のIT化を進めていくか、その一例として、iPadの活用法を教えていただきました。まずは端末の種類、それぞれの特徴をご説明いただき、数多い端末の中でもiPadがピアノレッスンに適しているとのこと。また、指導者側のメリット、生徒側のメリットもそれぞれピックアップし、普段先生が利用しているアプリやその活用法を教えていただきました。第4次産業革命とも言われているIT革命。これからは先生同士で情報交換の場を設けたり勉強会を開くなどして、少しずつIT機器に慣れていけたらいいですね。このような端末を上手に扱うことによって、これからのピアノ学習が益々楽しくなっていきそうです。(レポート:篠田美優)
『ピアニストの脳を科学する』(春秋社)の著者であり、現在はソニーコンピューターサイエンス研究所で脳科学の研究を続けている古屋氏。今回の講演では、自身が「演奏科学」と呼ぶ、演奏と練習に関わる脳の働きから、効率の良い練習法や故障を予防する身体の使い方、アガリのメカニズムに焦点を絞り、最先端の研究成果をご紹介いただきました。
練習量が演奏に影響を及ぼす割合が約2割という結果から、練習量を増やすのではなく、練習の質を上げることがまず大事、と古屋氏。演奏の質を高めるためには感性や解釈など芸術的なアプローチと同様に、機能や技能といった身体教育も必要不可欠です。前者に多くの時間を割くためには、テクニカル面においては少ない時間でのより効率的な練習が求められます。そのために音楽家は身体の正しい使い方を理解し、知識を身につけなければいけません。しかし欧米に比べると、アジアではこの身体教育が遅れをとっているとのこと。吸収の早い幼少期に無理のある弾き方を定着させることのないように、そして生徒が身体を100%使いこなした上で、身体のことに固執することなく表現を追求していけるよう、まず指導者が正しい認識を持つことが大切です。
次に記憶を固定化すること、つまり暗譜についてご説明いただきました。暗譜とは「覚えること」ではなく「思い出すこと」、つまり頭の中の情報を正しく呼び戻せることが「暗譜ができいる状態」と言うそうです。睡眠や運動など、これを促進する要因は様々で、「良い練習」というのが必ずしもピアノに向かう時間だけを表していないことがわかりました。
最後にご紹介いただいた葛飾北斎の作品からは、芸術家は生涯を通して表現を追求するものだということがひしひしと伝わり、改めて脳と身体を理解することの重要さを認識しました。ときどき挟むジョークで笑いを誘いながらも、日本人の演奏表現はもっと良くなる、と励ましの言葉をいただき、会場は拍手に包まれました。(レポート:篠田美優)
第3講座は、世界的なピアニストであり、第10回浜松国際ピアノコンクール(以下浜コン)で審査委員長も務められた、小川典子先生と、音楽ファシリテーターとしておなじみ飯田有抄氏によるインタビュー形式の講座です。
審査委員長として臨んだ浜コンに懸けた小川先生の熱意、また若いピアニストやその指導者に今求められる要素などを中心に、2時間弱に渡りお話していただきました。
「浜コンからダイレクトに世界のピアニストとして羽ばたいてほしい」という強い思いがあったという小川先生。
審査委員長として様々な工夫をされたそうなのですが、中でも小川先生が最も力を入れられたのが、審査員同士のチームワーク。「審査員同士、お互いのリスペクトがあれば自分の意見を飲み込むこともできる」と小川先生。
例えば、審査員の方が浜松へ来られた時は小川先生自ら新幹線のホームで出迎えるなど一人一人に気を配り、審査員がチームとして最良の決断をするため、可能な限りの配慮をされたそうです。
またその上で公平な審査ができるよう、審査投票時には一切会話なし、メディアなど外部との接触も一切排除し、審査員皆が主観で審査できるよう徹底されました。
「審査員は私が守っています」との小川先生のお言葉に、審査委員長として臨まれた今回の浜コンへの想いが凝縮されていたと感じます。
現在、世界に約800程存在する国際ピアノコンクールに、若きピアニストはどのように向き合っていけばよいか。
まず、約800もの国際コンクールがあることを、「チャンスがそれだけ存在する」と捉えるのではなく、「選択肢がそれだけ存在する」と捉えることが大切だといいます。自分がどのコンクールに合っているかを見極め、長所を最大限に活かせるコンクールに挑戦してみてください。
また演奏について、「自分自身であること」を大切にしてください、と小川先生。見よう見まねで西洋文化を真似するのではなく、時には謙虚さや奥ゆかしさといった日本人らしさが出ても良いと小川先生は仰います。
そして最後に小川先生から指導者の先生方へ。子ども達へピアノを指導する際、とにかく導入部の手ほどきが大切だといいます。まだぐにゃぐにゃの子どもの手を、硬い鍵盤の上でどう形作っていくかはとても重要なことです。手の形を丁寧につくってあげ、弾きやすい曲を適切に選んであげる、ということをぜひ大切に指導してあげてほしいとのことでした。また、昨今のコンクールは選択肢が豊富にあります。子どもから、「これを弾きたい」という意思表示があれば、できる限りその意思を尊重してあげてください。
その他にも、小川先生のキャリアや『ジェイミーのコンサート』のお話など、興味深いお話をここに掲載しきれないほど沢山していただけました。
どのお話をされている時も、小川先生の謙虚な姿勢、そして朗らかで思いやりのあるお人柄が滲み出ており、ピアニストそして指導者として、小川先生が大切にされていることを節々から感じとるができ、充実した時間を過ごすことができました。 (レポート:嶌村直嗣)
当日お越しいただけなかった方は、ぜひeラーニングにてご受講ください!
- 今年も楽しく参加させていただきました。毎年参加しているので、年による内容のバリエーションの豊かなのは大いに有り難いです。
- 興味深いお話ばかりで有意義な時間でした。古屋先生のお話は新たに講座を聞いてみたくなりました
- 現在50名を超える在籍生がおり、その要求は様々です。オールマイティーを目指していましたが限界があり、チームを組む必要性を感じています。生徒のご家族の経済的な負担を少なめに、でも複数の眼で成長を見守る方法があるのではないか?ヒントを得たく、この講座に参加しました。次回もできれば指導セミナーに来たいと思います。
- いずれのお話も熱く盛り上がり大変中身の濃い内容でした。ありがとうございました。今後もこのような刺激をいただき日々のレッスンに取り入れたいと思います。
2018年度に指導者ライセンスの初級・中級・上級の全級合格を見事取得されました10名の方、そして、夏と春に優れた指導者に贈られるピティナ指導者賞を受賞されました71名の方が、指導セミナー会場にて、表彰されました。
とてもうれしかったと同時に多くの方々の顔が浮かびました。
頑張った生徒さんたち。
ご理解とご協力をよせてくださる保護者の方。
支えてくださるステーションのスタッフの皆様。
様々な事を教えてくださったり、背中を押してくださった先生方。
学ぶ事は、とても楽しい。教える事も、とても楽しい。
ピアノに関われる人生をおくれて、とても幸せ。
ピティナに出会えて、よかった。
生徒の人数が少なかった時期に、ステップを発表の場として利用しました。
またセミナーの受講を通して、学びを深めるとともに多くの先生方と出会えたことに感謝しています。
教えると同時に能力を引き出せる指導者であることです。
生徒さんは十人十色なので、たくさんの引き出しをもって臨みたいです。
学び続けて、昨日の私よりもよい指導者になりたいと思います。
この度、初の指導者賞をいただきました。ピティナを通して、生徒さんと一緒に私自身も成長できていることに大きな喜びを感じています。
継続は力なり。これからもより一層、指導に精進します。
コンペの経験は成長につながるので、教室の生徒たち全員の予選出場を目標にしています。ただ、予選を通過できないと翌年の出場を諦める子が多く、悩んでいました。
地元の先生方と話し合い、友達と一緒に身体で音楽表現する場を作ろうと決意。各教室から生徒を集めて合唱とバレエのレッスンを行い、その成果をステップなどの場で発表することにしました。生徒たちは体を動かすことと、学校以外の仲間ができたことに喜びを感じているようでした。
すると、「友達がコンペに出るから私も頑張りたい!」との声が出てきました。生徒同士の仲間意識の芽生えや、自ら成長したいという力を感じています。
コンペやステップのステージを通して、未来ある子供たちの成長に関わっていけることに感謝しています。
今回は無理かなとも思いましたが、5年連続で受賞できとても嬉しいです。生徒さん、保護者、お世話になっている先生、全ての方に感謝の気持ちでいっぱいです。
ステップは場数を増やしてステージ力をあげるチャンスだと思っています。 コンペは、自分への挑戦。夏を越すと生徒の成長を実感します。サポートしてくださった親御さんもそう感じているようです。
ピティナの先生方は優秀なので、困ったことがあると相談させていただき、大変助かっています。地域の指導者仲間が私の支えです。
生徒には、「ここまでできます!」と自信をもってレッスンをうけるように言っています。
また、狭いレッスン室ではなく、ホールでの響きを想像して弾いてほしいです。
2019年度も指導者賞が取れるよう、生徒と共に努力して参ります。
昨年も今年も思いがけなくいただき、嬉しいサプライズでした。
生徒さん、家族、両親への感謝の気持ちとともに、『ピアノ指導者は私の天職なんだ、これからも精進していこう』と、大変励みになりました。
ステップ・コンペは生徒さんだけでなく私自身の目標、そして、大事なコミュニケーションツールです。
1回のステージはレッスン100回以上もの効果があります。ステージに向けて一緒に準備することで、円滑な人間関係、充実したレッスンにつながったと思います。
また、セミナーを通して、自らの学習にとどまらず、高い志をもった受講者の方々と知り合えて、毎回刺激を受けています。
私が講座を受けてやる気になるように、私のレッスンで生徒さんに活気を与えたいと思っています。
ピアノを通して、忍耐力、思考力、計画性、多角的視野など、人生で活かせる力をたくさん学んでほしいと思います。
2018年度は10名の指導者ライセンス全級合格者が誕生しました。
2年前に夫の勧めもあり指導者ライセンスを受検し、全級合格することができました。どの試験も大変有意義でしたが、筆記試験の取り組みでは歴史や和声理論を学び直すよい機会となりました。指導実技では生徒指導に必要な知識や技能を習得し、今もステップなどステージ演奏を継続して演奏技術の研鑽を積んでいます。指導者ライセンスはよりよい生徒指導の実践とレベルアップのために大いに役立つものと思います。
指導実技は、指導者が瞬時に生徒の状態を感知して対処法を伝えるために、様々なアプローチができるよう引き出しを増やすための経験の場だと感じました。また、人前での立ち振る舞いや話し方など、人からどう印象を受けるかということまで、多く学ばせていただきました。筆記試験では、様々な観点から楽譜を読み取る力を習得することができ、レッスンの幅も確実に広がりました。演奏実技は、生徒さんの思いや、演奏技術、本番への準備、向き合い方、本番での精神コントロールなどを、改めて実感する場でした。このような貴重な学びの機会を下さったこと、お力添えいただきました諸先生方に心より感謝申し上げます。
普段の自分のレッスンはそれなりにできているつもりでしたが、初めての指導実技試験は散々でした。金子勝子先生の「セミナーを受けるだけではなく、恥をかきながらも学ぶことが大切です」という言葉を胸に受検を継続し、最後の試験では生徒さんの音が変わったと言われるほど成長できました。演奏実技試験に向けては池川礼子先生のレッスンを受けることができ、大変有意義でした。筆記試験はingとして継続。学び続けられるこのシステムに感謝しています。
福岡でもライセンス試験が始まるとのことで、2016年の夏に説明会に出かけ「ご一緒にがんばりましょう」という主催者の方の一言に一念発起。
年々体力や集中力、視力に不安を覚えていたことと、老齢の親を3人抱えていることもあり、最後までやり遂げるためには、できるだけ短期間で終わらせなくてはと決心しました。今は、なんとか無事に全級合格できてホッとしています。
受検を通して、レッスンに対する意識が変わりました。もしこれが試験だったらと考えるようになり、 指導すべきポイントや、どんな言葉がけをしたら上手く伝わるかなどを、常に考えるようになりました。 演奏に関しても、今後の課題がはっきりしてきました。
これからもチャレンジすることを忘れず、音楽を広く深く学び続けていきたいと思います。
もう技術面を向上させるのは難しいと諦めかけていた時に石井なをみ先生と出会いました。
限界をつくらないこと、近現代ばかりでなく基礎からしっかりやっていくことで実力がつく、という先生の言葉で受検を決意。一からご指導いただき、当初無理だと思っていた上級に辿り着くことができました。ご指導から学んだことは演奏ばかりでなく指導にも落とし込むことができ、指導実技や大学以来の楽典も含めトータルで力をつける事ができたと大変感謝しております。今後更に指導者として向上していきたいです。
指導者は生徒さんの個性に合わせてその感性を最大限に引き出す指導が求められます。この度、指導者ライセンスを受検したことで、楽典から音楽史、楽曲分析に至るまで細部に渡り知識を深めることができました。特に演奏実技試験は自分自身の演奏を見直すきっかけとなり、現在も日々研鑽を重ねています。音楽を通して子供たちの成長に関われることは、講師として一番のやりがいです。生徒さんのためと思って学んだことが、私の音楽人生を豊かにする結果となりました。一人でも多くの生徒さんが、新しい扉を開くことができるよう今後も学び続けていきます。ライセンス試験に参加できたこと、並びに多くの先生方のお力に心より感謝申し上げます。
どんなレベルの生徒にも柔軟に対応して伸ばせる先生になりたいと悩んでいたところ、金子勝子先生に勧めていただいて受検を決意。様々な場に参加しながら勉強を継続するうちに全級合格された先生方と出会い、たくさんの親身なアドバイスをいただきました。そしてその先生方の活躍に憧れ、私もいつか輝けるように!と自身のエネルギーに変えていきました。学ぶことが心から楽しく、また学び得たものを日々のレッスンで生徒に還元し、生徒の成長に寄り添えることが私の喜びです。学ぶことに終わりはなく、今後も変わらず研鑽を続けていきます。ご指導いただきました全ての先生方に心より感謝申し上げます。
全級合格、嬉しく思うとともに、審査員の先生方、ご指導くださった先生に大変感謝しております。指導力向上のための勉強の一つとしてチャレンジした指導者ライセンス。試験では、審査員の先生方からの厳しくも温かいお言葉に多くの気づきや学びと勇気をいただき、新たな視点や指導のヒントをたくさん得て、日頃のレッスンを改善することができました。また、試験を通じてピアノを弾く喜び、教える幸せを改めて実感しました。今後も変わらず学び続けて生徒の皆さんに音楽の素晴らしさ、学ぶ喜びを伝えていきたいです。
この度、指導者ライセンスに全級合格できたこと、嬉しく思います。特に印象に残っているのは、指導実技です。限られた時間の中で、初対面の生徒を教えることは本当に難しかったですが、言葉掛けの大切さ、生徒とコミュニケーションをとる楽しさなどたくさんのことを学ぶことができました。 学生の頃から受検していますが、現在指導者の立場になって、ライセンスでの勉強がとても役立っていることを実感しています。これからも学び続けたいと思います。
緊張しながら手探りで受検した初級指導実技の日、試験後のディスカッションで審査員の先生の熱意あふれるお話を伺い「今、目の前にいる生徒を上達させることに自分の全精力を注ぐ」という指導者として当たり前のことに改めて気づかされました。その後の中級・上級指導実技では初対面の生徒さんを短い時間の中で上達させることに全力を傾け集中。それは、自分の生徒とのレッスンでも一瞬一瞬を大切に集中してレッスンする姿勢につながりました。多くの学びを得ることのできた指導者ライセンスに感謝の気持ちでいっぱいです。
過去に開催した指導セミナーのレポートがご覧いただけます。