Vol.51 当日のレポート
4月22日(日)、浜離宮朝日ホール小ホールにて、ピティナ・ピアノ指導セミナーVol.51が開催されました。全国から300名を超える熱心なピアノ指導者が参加し、学びと交流を深めました。当日の様子をレポートいたします。
◆来年度の指導セミナーは、2019年4月21日(日)に決定致しました。詳細の公開は11月です。どうぞお楽しみに!
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ピアノの響きを聴き、ハーモニーを感じ取ることに重点が置かれている「Miyoshiピアノ・メソード」。この教本の魅力や使用方法について、紹介してくださいました。
第1巻の冒頭では、生徒はドの音だけを弾きます。たった1音だけですと単調になりがちですが、先生の伴奏を入れることで美しいハーモニーを感じ取り、生徒はその1音を様々な音色で表現することができるとのこと。
実際に武田先生が演奏をしてくださり、ハーモニーの素晴らしさを体感することができました。また、クラスターの使用、全調性の体験、イメージを豊かにするようなタイトルなど、他のメソードにない魅力についても語ってくださいました。このメソードを使用することで、美しく豊かな音楽を多く体験し、表現力を養うことができそうです。(レポーター:石戸真裕)
昔からレッスンで誰もが通過する教材として親しまれているチェルニー。彼が残した数多くの練習曲を、指導者としての観点から長年研究を続けてこられた日比谷先生より、その魅力を伺いました。音階やアルペジオなど様々な音型を弾くことにより正しい腕や体の使い方を習得できるということをいくつかの作品を通して紹介してくださいました。
そして指の動きを目的とするだけでなく、スラーやスタッカートなどのアーティキュレーションのタッチやニュアンスを工夫することによって表現力を身につけることができます。さらに様々な曲想の作品に触れることで、音楽の基礎となる和声進行や調性の違いを理解できるようになります。このように技術的、音楽的、そして理論的にアプローチすることが高い演奏技術に繋がります。先生ご自身が校訂・監修された新シリーズでは各曲に学習していく上でのポイントがわかりやすく解説してあり、レッスン必携のアイテムです。(レポーター:篠田美優)
50名以上の生徒さんを抱える教室を主宰するなど、活躍されている林先生。そんな先生は幼い頃レッスンが好きではなく、一時期ピアノをやめてしまった経験があるそうです。そのときの経験から、「レッスンは楽しく」「ピアノを弾くための基礎力を付けさせる」「保護者を巻き込む」「目標を持たせる」「生徒との心のつながりを作る」という5つの約束事を作ったそうです。
この中でも、「基礎力」は特に重要だと先生は仰います。先生の教室では、ピアノ指導のほかにリトミックとソルフェージュのクラスを設け、導入期から徹底して基礎を身に着けます。絶対音感・相対音感トレーニングの紹介VTRでは、生徒さんがスラスラ答える姿に驚くとともに、楽しく生き生きとした表情で取り組んでいるのがとても印象的でした。
林先生は「常に周りの人たちから学ばせてもらっている」と仰います。そんな謙虚な姿勢が、生徒さんが林先生を通してピアノを大好きになる理由のひとつなのかもしれません。(レポーター:豊田萌)
「大きな古時計」を素材に様々なアレンジを披露してくださいました。ポップスを弾く機会が増えた今の時代、ピアノ指導者にも生徒のレベルにあったアレンジを施す実力が求められると同時に、アレンジをすることによって「なぜ作曲家がここでこの音を書いたのか」という答えが見えてくるそうです。一見とても難しい技術に見えますが、「アレンジには定石がある!」と仰る先生。
バスラインと3度または6度の音程を作ること、そのために展開形を積極的に使うことを意識するなど、初心者でも取り入れられそうなテクニックをクラシックの名曲を手本に解説してくださいました。最後は先生による華やかなジャズ風アレンジに、会場は拍手に包まれました。(レポーター:篠田美優)
西尾先生が出版された著書「鍵盤和声 和声の練習帖」をご紹介いただきました。力づくで教え込むといった指導方法ではなく、自然と素質を伸ばすことのできるような、西尾先生が理想としている指導がまとめられています。
「作曲家の知性、感性、思考などに近づくために、それが音の何らかの形として表れていることを理解するために、和声の規則や習慣を知ることは有益」と仰る西尾先生。
まずは何を弾いているのかを理解することが大切であり、そのためには和声・理論を学習することが重要だと語ってくださりました。「和声の練習帖」は、どんな方でも脱落しないような工夫が施されており、"できる→楽しい→練習する"というサイクルで学習を進めていくことができるようです。和声を学習することで、楽曲に対する理解を深め、より豊かな音楽の表現を目指すことができそうです。(レポーター:石戸真裕)
棚瀬先生の職場である「札幌コンセルヴァトワール」での活動や、北海道独自のコンクール、そしてそこでの生徒たちの成長についてのお話でした。
札幌コンセルヴァトワールでは、早くから生徒に海外研修旅行を経験させることで、人間的・音楽的に大きな成長を遂げることができるようです。また、モスクワ音楽院との交流もあり、海外の先生と関わる機会や、モスクワでのコンクールに出場するなどといった貴重な機会がたくさんあるとのこと。実際に、先生の生徒さんが海外のコンクールで受賞されたお話を、写真などを交えて熱く語ってくださいました。
多くの生徒さんをコンクール受賞へと導いている棚瀬先生ですが、現在もより良い指導を目指し、常に音楽を学び続けています。"生徒たちには時代も越えて本物の宇宙的な神的な価値観を身につけてほしい"常に学び続ける姿勢が、生徒たちに大きな影響を与えているということを実感できる内容でした。(レポーター:石戸真裕)
第2講座では、アナウンサーとして活躍中の魚住りえ先生より、「レッスンに役立つ話し方・生徒の話を聞く力」をテーマにお話いただきました。
コミュニケーションには2つの力が必要です。それは、「話す力」と「聞く力」。
まずは1つ目の「話す力」からレクチャーいただきました。人と話すとき、私たちはとかく「何を話したか」といった内容の部分を気にしがちですが、実は「声のトーンや話し方」といった見た目の部分のほうが重要なのだそうです。
それでは、「声のトーンや話し方」をより良くする話し方とは何なのか。それは「声を出すときにお腹を引っ込める」という非常にシンプルなものでした。この発声は腹式呼吸によるもので、会話の際に使うことができると、声の源である酸素を肺の中により多く取り込むことができます。すると驚くほど声が明るくなるのだそうです。
先生のお話の後、実際に腹式呼吸で発声するレッスンへ移りました。肺呼吸より腹式呼吸のほうが、低いトーンより高いトーンのほうが、口を小さく開けるより大きく開けるほうが...と、ほんの少し意識を変えるだけで、会場全体の声が見違えるように明るくなっていきました。たったこれだけでここまで大きな変化があるのか、と驚いた方も多かったのではないのでしょうか。
さて、続いては「聞く力」。こちらは、意外にも「相槌を打たない」というものでした。無意識に打ってしまいがちな相槌は、悪気はなくとも相手の話の腰を折ってしまうものなのだそうです。より良いコミュニケーションのために、日頃から気を付けていきたいですね。
生徒さんとのレッスンや、親御さんとの会話の際など、どんな場面でもコミュニケーションは必要不可欠です。今回魚住先生から教えていただいたポイントは、レッスンのみならず日常会話にも使えるものだったのではないでしょうか。日頃から意識して、コミュニケーション力を磨いていきましょう! (レポーター:豊田萌)
『生徒がずっと通いたくなる教室』を目指して
続いては、「生徒がずっと通いたくなる教室を目指して」をテーマに、指導者ライセンス合格者3名によるパネルディスカッションを行いました。
和田先生のレッスンでは、最初に「今週はどんな1週間だったか」を生徒さんに聞くのだそうです。そうすることで、生徒さんが抱えている事情を知ることができるだけでなく、生徒さんが「自分のことを理解してくれた」と感じることができ、信頼関係が築かれていくのだそうです。
お子様が誕生し、初めて「親」の立場になられた吉田先生。親として経験した出来事から、「言葉がけひとつで保護者の心を前に向かせられる」ということに気が付かれました。レッスンまでの1週間には、親と子供のたゆまぬ努力があります。それを汲みながら、良い導きができるよう心掛けているそうです。
生徒同士の交流を大切にしている小城先生。演奏会へ行きながらお金の使い方も学べる「音楽遠足」や、絵画の先生を招き、生徒みんなで美術の宿題を完成させる「夏休み宿題Day」といった、楽しい企画が盛り沢山のお教室だそうです。「企画段階から私が1番楽しんでいます」と語る小城先生の生き生きとした表情がとても印象的でした。
和田真紀先生:「努力を積み重ねれば、必ず成果が出る」ということ。ピアノを通して、幼い頃から決して楽ではない道のりを乗り越えていく経験をしたことは、この先の人生のどんなことにも役に立つのです。
パネルディスカッションを終えて、どの先生も現状で満足せず、前進し続ける姿に感激するとともに、大変刺激になりました。より楽しく、より音楽を好きになってもらえる教室にするにはどうしたら良いかを考え、実行する。そんな先生の姿を見て生徒さんは成長していくのでしょう。3名の先生方、ご登壇いただきありがとうございました。(レポーター:豊田萌)
第三講座では日本を代表するピアニスト、仲道郁代先生をお迎えしました。昨年演奏活動30周年を迎えられた仲道先生。これまでの音楽人生、そしてこれからのご活動についてたっぷりとお話を伺いました。
ピアノを始めたのは4才のとき。小学校2年生からは自宅があった浜松から月に1度の頻度で東京までレッスンに通い、本格的な指導に。師事した先生は厳しかったそうですが、課題を乗り越えるため小学校5年生のときには1日8時間の練習をこなしていたといい、会場には驚きの声があがりました。中学生になるとお父様のお仕事のためアメリカへ。言葉の壁があったものの、音楽を通して多様な人種がコミュニケーションを取ることができることを実感したそうです。その後単身日本に帰国し、桐朋女子高等学校音楽科へ。桐朋学園大学一年時に、楽壇最高の登竜門として知られる日本音楽コンクールで第1位を受賞。しかし本格的な活動がスタートするも華やかな活動の裏に戸惑いや迷いもあり、ヨーロッパへの留学をご決断。じっくり音楽と向き合うことができ、数々の国際コンクールにおいても輝かしい成績を残されました。留学中に師事していたシルデ先生は、レッスンの中で歴史的な背景や文学、美術など幅広い視点から指導され、ヨーロッパの文化人の教養の広さに感銘を受けたといいます。
日本、アメリカ、そしてヨーロッパの3つの環境に身を置き、それぞれの音楽教育を肌で感じる青春時代を経て、近年は数多くの演奏会に加え、アウトリーチやワークショップにも積極的に取り組まれてきた仲道先生。復興支援についての質問に対しては、ご自身の被災地訪問で音楽がなぜ必要なのかを改めて感じられたということを、お話ししてくださいました。先生ご自身が芸術監督を務めるフォーラム『音楽がヒラク未来』に関しても、音楽と人材教育の観点から丁寧にご説明いただきました。最後に、これから社会で活躍していく人材を育てていくたくさんの指導者に向けて大きなエールをいただき、胸が熱くなる時間でした。(レポーター:篠田美優)
当日お越しいただけなかった方は、ぜひeラーニングにてご受講ください。
eラーニングで受講される方に向けて、当日配布したオリジナル資料冊子を500円(税込・送料込)で販売しております。 購入を希望される方は下記のとおりお手続きしてください。
◆ 郵便振込
口座番号 00170-1-157370
加入者名 ピティナ編集部
- 通信欄:払込住所氏名欄に、「指導セミナーVol.51資料冊子」、冊数、及び払込金額合計(500円)をご記入の上、郵便番号、住所、氏名、電話番号を明記してください。
- 振込手数料は、誠に勝手ながら、お客様にご負担願います。
- チケットを購入され、当日ご欠席された方には無料でお送りいたします。こちらまでお問合せください。
指導者ライセンス全級合格者やステーション代表7名の先生方が、ピアノ指導方法・教室運営法について紹介してくださいました。
生徒さんへの言葉がけや信頼関係の築き方、導入期での指導方法、リズムの指導法、ステージ・本番の利用方法、指導者の学びつづける姿勢の大切さなど、様々な内容のプレゼンテーションが行われ、多くの参加者の方が集まりました。
どれも明日のレッスンから早速使いたくなるような充実した内容で、魅力的な印象を受けました。プレゼン内容について実際に先生方が解説したり、体験企画を行ったりと、多くの方々と指導法や情報を共有する姿が見られ、ロビーの空気は皆さんの熱意で満ちていました。指導法などのアイデアを学ぶだけでなく、様々な先生方の交流の場ともなった、大変充実した時間でした。(レポーター:石戸真裕)
- 全国から集まった先生方のパワーを会場いっぱいに感じ取りました。明日のレッスンに活かしたいと思います。
- 仲道先生のお話はとても深く、胸にしみ、涙がでそうでした。ありがとうございました。
- 昨年より参加しており、今後も自身の年中行事に組み入れていきたいと思っております。また、魅力的な内容を楽しみにしております。
- このようなセミナー体験を地元の先生たちにも広め、もっと勉強し、一緒に活動する仲間を作れたらいいなと思います。
- 奈良から初めて参加させていただきました。とっても刺激になりました。ありがとうございました。
- 盛りだくさんのプログラム、ゴージャスでした!メモを取りにくいので、机があれば有難いですが、難しいですね。お弁当美味しかったです。
- パネルディスカッションはもうすこしスペースがあったらよかったです。
- ピアノを教え始めて今年で30年の記念すべき年だったので、思い切って一般で遠方より初めて参加しました。たくさんの先生方からのアドバイス、出会いに感謝する一日になりました。ありがとうございました。となりのステキな先生ともお話できて貴重な一日でした。
2017年度に指導者ライセンスの初級・中級・上級の全級合格を見事取得されました7名の方、そして、夏と春に優れた指導者に贈られるピティナ指導者賞を受賞されました86名の方が、指導セミナー会場にて、表彰されました。
指導者賞をもらうのは特別な人だと思っていたので、受賞ときいてとてもうれしいです。ありがとうございます。何か特別なことをしたわけではなく、コツコツと「教える」ことにまじめに向き合い、生徒が育った証だと思います。
ピティナのおかげで自分の世界が広がりました。以前はただの先生だったのですが、今ではステップのアドバイザーや提携コンクールなど様々な活動に携わることができています。
レッスンでは、しっかり基礎をつくることを一番大切にしています。
ピアノを習っていたのに何も引けずに終わってしまったとならないように。目標をもってレッスンすること。弾きたい曲を弾けるようになることを常に意識しています。
生徒には、出来る限りずっとピアノを続けてほしいと思っています。生徒の人生の中で音楽が1本の柱になってくれれば嬉しいです。
賞をいただいたことで、これまでの取り組みを振り返る機会となりました。これまではステップに参加させる子が多かったのですが、今後コンペに興味をもつ生徒へも積極的に応援しながら励んでいきたいです。
地元では年に一度しかステップが開催されないため、年に1回発表会のような形で出場させています。ステップに向けて曲を仕上げたり、人前で演奏する機会を与えたりできる一方、指導者として他の先生のアドバイスを見られるチャンスはとても勉強になります。
大学時代に作曲を勉強していたので、アレンジも勉強したいと思っています。最近ポピュラー曲を演奏したいという生徒が増えたため、市販の楽譜だけではなく自ら編曲して生徒に合わせたアレンジが提供できれば生徒も積極的に演奏してくれると期待しています。
受賞は間違えじゃないかなと思うほど驚きました。ピアノ人生にとって最高の日となりました。ありがとうございます。いくつになっても受賞はうれしいことです。
生徒が表彰されるときの気持ちを少しは感じられたかなと思います。
ステップはレッスンの一環。ただ弾くだけではなくて、客観的なアドバイスをもらえることはとても勉強になります。また、さまざまなホールで演奏することを楽しみにしたり、出場者の演奏を聴き合ったりと一人で出来ないことを行う場としても活用しています。
指導者自身も学び続けることが大切ですね!指導者ライセンスの筆記に合格しており、今年は全級合格を目指して励んでいます。何年かかるかわかりませんが、自分自身も生徒とともにチャレンジを続け、レベルアップしていきたいと考えています。
社会で様々なことが変化している今、学んできた事を改めて振り返り、自分の持っているものだけで十分だろうか?と考えたのが受検の始まりでした。受検中に二人目の出産も重なり、色々な予定を鑑みながらの受検でしたが、自分のペースに合わせて受検できるものを選択し、試験に取り組めたのは良かったと思います。
各試験は、自分が「教える」という立場から考える内容で、色々な視点からアプローチしていくプロセスを学ぶ事ができました。また学生の時には何気なく通り過ぎていた事が、教える側になる事でより深く考え、新しい発見をする様に勉強できた事も、とても良い刺激になりました。受検した内容は、実際のレッスンの中でとても活かされていると思います。
まだまだ勉強すべき事がある、とも気づかされた受検。合格がゴールではなく、生徒に音楽を心の糧としてもらえるような指導者を目指し、これからも自己研鑽を積んで参りたいと思います。
私がライセンス受検の中で、最も多くの学びを得たのは、指導実技試験でした。限られたレッスン時間の中で、どうすれば効率の良いレッスンができ、今、目の前にいる生徒へどうアドバイスすればBefore Afterをはっきりと感じてもらえるのかを、指導現場でも常に考えるようになりました。
試験の中で特に印象に残っていることは、ある審査員の先生が「あたな方が音大でご自分のために学んだことで、レッスン現場にそのまま活かせることはほとんどないと思ってください。」とおっしゃったことです。実際、指導現場でもそのように感じることが多くありましたので、こうした学びの機会をいただけたことを大変有難く思います。
また、ライセンス受検を通して、自分は何のためにこの仕事をし、何を生徒に伝えたいのかという、ピアノ指導の原点を見直すこともできました。今後も、どんな生徒にも対応できる指導者を目指し、学び続けたいです。
「ピアノの日」が誕生日なので一指導者として学び続けたい、演奏や指導も上手になりたい思いからライセンス受検を決心しました。
2013年のレポート提出に始まり、2016~2017年にかけて実技、筆記試験を受験しました。演奏実技試験では2度「あと1点」足りず、合格を逃しました。審査の先生方の採点票には緻密にアドバイスが書かれており次の受検に大いに役立ちました。今でも大切に保管しています。音大出身ではありませんが、嘗て学んでいた理論、身に着けてきた演奏力をさらに磨くことができたいい機会となりました。受検に際してレッスンを受ける立場にもあり、指導実技試験でのレッスン生への声掛け(言葉)の参考になりました。ライセンス全級取得、私は楽しみながら進めました。達成感と挫折感を味わいつつも「一人でも多くのピアノ好きに出会いたい」と想いながら...審査・指導して下さった先生方、応援して下さった皆様に感謝の気持ちであふれています。これからも学ぶことを忘れず邁進していきます。
子供たちにピアノを教えることはとても責任のあることと感じ、日頃からセミナーに参加したり自身がレッスンを受けたりしていましたが、何か物足りずにいました。指導者ライセンスは演奏実技が難しいと思い一歩踏み出すことができずにいましたが、暗譜でなくてもよいと知り今回思い切って挑戦しました。「歳だからもうあまり弾けない」との惧れは、意外にも練習すれば自分なりに楽しく弾けるという歓びに変わりました。生徒の演奏を聴き短時間でポイントを押さえ効果的に指導することは先生方のアドバイスを受けていくうちに少しずつコツがつかめ、筆記試験の勉強や、自分の考えをまとめるきっかけとなるエッセイもレッスンをするにあたってとても役立っています。全級合格はやればできるということを身を以って体験することができ、レッスンへの気持ちをさらに前向きにしてくれるものとなりました。
長年ピアノ教室をやってきましたが、井の中の蛙になってはいけないと思い、約七年前からPTNAコンペへの参加を生徒たちに勧めています。しかし当初は思ったような結果が得られず、自分の指導力不足を痛感しました。そこで自らの指導力向上のため指導者ライセンスの受験を決心しました。時間などの様々な制約のため、独学主体にならざるを得ず、合格まで五年かかりました。ただし何度も受験する中で受けた指摘が大変勉強になり、舞台度胸もついたと思います。レポート作成は、従来の自分の考えや思い込みを見直す良い機会になりました。人生百年時代といわれていますが、今回全級指導者ライセンスを頂き、新たな気持ちで、今やる気一杯です。これからも、学べる機会が多いPTNAセミナーなどを活用し指導力を一層高め、ピアノ教師を自分のライフワークにしていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。
ピアノを教える時に、必要だと感じることに、教える技術を身に着けること、自分の演奏の表現力や技術を磨くこと、編曲や創作の技術を上げること等があげられます。それらを少しずつ向上させていくことは、本当に楽しいことだと思います。 日々いろいろな問題(ほんとにささいな、目の前の楽譜のちょっとした奏法の迷いから、人と人とのかかわり方まで、様々で広範囲な)に出会いますが、自分自身の小さな向上は、自分にも、生徒さんにも、良い形で帰ってくると感じます。ピティナの指導者ライセンス全級合格は、自分にとって励みになりました。これからも、楽しみながら、小さな向上を積み重ねていけたら幸せです。
指導を始めて35年が経ちました。生徒像や付随する事柄が時代と共に変化してきた中で、私もその流れに沿って柔軟に対応することを意識してきましたので、その方向性の善し悪しを確認したいと思い指導者ライセンスを受検しました。やるからには一気に取得したいと思ったため、一年間で全級合格ができたことに大変喜びを感じています。
どの項目も勉強になりましたが、一番印象に残っているのは指導実技です。改善するために、言葉がけの優先順位を考えて時間配分することが難しかったですが、審査の先生方にいろいろな角度から捉えたアドバイスがいただけたことは"教えることにゴールは無い"と改めて強く思えた貴重なものでした。
この受検を通じて、改めて自分を見つめ直すことができました。活動の幅を広げつつある今、更にこれから新しい発見があることに期待して、自己研鑽とレッスンの活性化に努めたいと思っています。
過去に開催した指導セミナーのレポートがご覧いただけます。